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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第47章 淫乱珠子の出来上がり!?


 アタシは山岡さんの事を考えていて、周りへの注意力が散漫になっていた。だから直ぐには気が付かなかった。

 最初は、アタシに背を向けて立っていた男の人が提げていた鞄が、腿に当たっているだけだと思っていた。だけど、どうもおかしい。その動きは意思を持っている様で、アタシのスカートをたくし上げていく。そして露わになった腿をさわさわと撫で回す様に動いた。

 (ええっ!? また痴漢なの!?)

 そう思いアタシに背を向けて立っている男の人を見たのだけれど。彼は持っていた鞄を網棚に上げ、片手で吊皮を掴み、もう片方の手でスマートフォンを操作していた。どうやら彼の手ではないらしい。アタシの思い違いかと思って視線を前に戻すと、背の高い平川さんの口元が目の前に迫っていて。その唇の端は上に向かって歪んでいた。その口元が、ふっとアタシの耳元に近付き囁く。

 「たまちゃん。電車が動くまで暇だし、エッチな事しようか……」

 何を言っているのだと顔を見上げると、妖しい笑みを浮かべた平川さんの顔がそこにある。そしてアタシの腿を撫でる手は、次第に身体の中心へと動いていった。

 「声は出しちゃ駄目だよ?」

 再び耳元でそう囁かれるや否や、アタシの腿を擽っていた手は脚の付根をゆっくりと撫で回す様に動きはじめた。

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