おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第47章 淫乱珠子の出来上がり!?
「自分で擦り付けてくるなんて……。エッチだね、たまちゃんは」と言って、平川さんがまたクスクスと笑う。そして、「他の人に気付かれたら困るから、この辺で止めておこうね」なんて、意地悪な事を言い始めた。
そんなの酷いよ。こんなになるまで身体に火をつけておいて。それなら、どうしてこんな風になる前に止めてくれなかったの?
身体が苦しくて。心も苦しくて。いつの間にかアタシの目には、涙が潤んでいたらしい。平川さんは慌てて胸のポケットからハンカチを取り出すと、目に溜まった涙を吸い取ってくれた。そして、甘さを含んだ声で囁く。
「泣きそうなくらい欲しいんなら、強請ってご覧よ。僕を……。ねぇ、たまちゃん? ほら……早く……」
目を細めてアタシを見下ろす平川さんの顔は、ちょっと意地悪で。いつもの優しい平川さんとは違って見える。「強請れ」なんて言うけれど、こんな電車の中でそんな事を言えないよ。
いや、そもそも、そんな事を平川さんに強請るだなんて。アタシには山岡さんと言う彼氏が居るのに。それなのに、エッチな触られ方をされると流されてしまうアタシは何なんだろう?
(自分をしっかり持たなきゃ!)
アタシは身体を鎮める為に、深呼吸を繰り返す。心と身体を落ち着ける様に。