おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第49章 治療。
理性が働いていれば、そんな事は口に出せないだろうと思う。理性が働いている内は、山岡さんの事をどうしても思い出してしまうから。けれど、快楽に脳を侵されたアタシは、腰を振りながら、先生の言葉通りに強請ってしまうのだ。「早く先生のおちんちんを下さい」と。
そんな事をはっきり口にしたのは初めてで。後で映像で見せられた時に、顔から火が吹くのではないかと思うくらい恥ずかしかった。けれど、この時のアタシは、羞恥心なんてどこかに置き忘れてきたかの様に、浅ましく強請っていた。
「それじゃあ、これをもっと硬くして」と言って、池田先生は裸になると、自分の欲棒に生クリームを塗り、アタシの口元へそれを差し出す。「これがキミのデザートだよ」と。
アタシは頭を上げて、クリームの舌で舐め取りながら、先生の欲棒にむしゃぶりつく。先生が満足してくれないと、コレを挿れて貰えない。挿れて貰う事。それしか考えられない。
他の男の人を求める事は、山岡さんへの裏切りになるのに。「快楽」と言う餌を目の前にぶら下げられ、それだけしか見えなくなっていた。後悔するのは自分なのに。
でも、それも回を重ねる毎に、薄れていくのだ。この時のアタシは知らなかったけれど。
「治療だ」
「山岡さんが傍にいなくて寂しい」
自分にそんな言い訳をして、アタシはどんどん快楽に溺れていく事になるのだった。