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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第51章 【番外編】真夏の出来事(その2)。


 下出とのキスを考えてしまって、中々寝付けなくなってしまったアタシだったけれど。どうにか翌日は決められた時間に起床し、朝食の準備を手伝った。目玉焼きを人数分焼くのは大変だから、一度に作れるスクランブルエッグとベーコンとトースト、それにサラダと言う簡単な朝食だったけれど。大勢で囲む食卓は賑やかで、食事も美味しく感じられた。

 生徒だった頃。人とのコミュニケーションが取れないアタシは友達も居なくて。給食の時間はいつも一人で、教室の隅で食べていた。先生が気を使って一緒に食べてくれたりしたけど。「贔屓だ」と言って、虐められるのが嫌で、それも断ってしまった。周りはわいわいと楽しそうで。それが羨ましいと思った事もあった。

 大人になって、AD部の皆さんと出会って。こうして輪の中に入れて頂けて嬉しい。正直、まだまだどうしたら良いか分からない事は多いけど。先輩達は、アタシのそう言う信号を拾ってくれるから。だから皆さんには感謝の言葉しかない。例え、エッチな事を沢山要求されても。

「それで、今日はどうするんだ?」

 高槻さんが、コーヒーカップを口元に運びながら、皆さんの顔を見回して尋ねる。川上さんは、その言葉にニッと笑うと、「やっぱり、水鉄砲でサバゲ―でしょ~」と答える。室長は「そうか」と言うと立ち上がり、食器をシンクへ浸けると何処かへ行ってしまった。

 アタシ達も食べ終わったので食器を洗っていると、室長が段ボール箱を抱えてリビングに戻って来る。そして、蓋を開けると中から包みを幾つか取り出し、テーブルの上に並べた。あれは何かと、隣でお皿を拭いていた平川さんに尋ねると、「サバゲ―で着る服だよ」と答えてくれる。水鉄砲でのサバゲーなので、水に溶ける素材のTシャツなんだそうだ。でも、汗で溶けたりしないのかな?

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