おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第11章 試着室の中で。
「あらあら、敏感なのね? 可愛いわぁ……。私、可愛い女の子をもっと可愛くするのが好きなの。ねぇ、これを着て見て? きっと珠子ちゃんに似合うわ」
店長さんは、幾つか持ち込んだ服の一つを選ぶと、アタシの身体に当ててニッコリと笑った。アタシはそれを受け取ると、店長さんに背中を向けて、それを着ようとした。
「あん! 駄目! こっちを向いて着替えて? よく見えないじゃない?」
そう言うと店長さんは、アタシの両肩を掴み、クルッと身体を反転させる。「女同士だし、恥ずかしい事はないでしょ」と言われ、否定も出来ない。でも、正面を向きながらブラウスを脱いだら、ブラジャーの中に何かが入っている事がバレてしまう。
どうしようかと戸惑っていると、店長さんが「早く着てみせて」と催促してきた。それでも、中々服を脱ごうとしないアタシに業を煮やしたのか、店長さんはアタシのブラウスの首元の釦を外しにとりかかる。
「あっ! 大丈夫です! 自分で脱ぎますっ!!」
焦ったアタシは、そう言って彼女の手から逃れようとしたが、店長さんはどんどん釦を外してしまった。
店長さんは、アタシに冷たく当たる事はないが、逆に親切過ぎて怖い。何か裏があるんじゃないかと、アタシは疑ってしまう。それが何故なのかは、直ぐに理由が分かった。