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プリンセスさまのヒミツ

第5章 素直な気持ち

今はまだ大輔に言える言葉じゃないから。…いや、違う。私がまだ未熟だから…ちゃんとはっきりしないから言えないんだ。そうだよ。今はまだ大輔に何か言えるような立場じゃない。

「お、おい乃愛!!なんでそんなに急いでんだよ!!」

「別に理由なんてない。ただ…ただはやく行きたいだけ。」

「それだけの理由でそんなに急ぐわけねぇだろ!!」

「ほんとだよ!!もし…もしほかの理由があるなら…まだ言えない。」

「なんだよそれ。意味わかんねぇよ。…しょせんオレは乃愛に信用されていないってことか…。」

「それはちがうよ!!それは絶対に…違うよ…。」

「じゃあ何なんだよ。」

「だから…今は言えないの…。じゃ、私もう行くから。バイバイ。」

「おい!!待てって!!」

ごめん、ごめんね大輔。ただ今は言えないの。またいつかきっと話せる日が来るから。その日まで待っててね。

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