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短編集2

第1章 傷跡









「雨、止まないね。」



「そうだねシロ。」











降り続く雨を眺めていると目の前に影が落ち、唇によく知った柔らかいものが押し当てられる。







「んっ.......」




「かわいい。」









キスをしながら耳を触られ、体がピクリと跳ね上がった。





「可愛いとか、男に言うことじゃないよ....」



「それじゃぁ、何の問題もないじゃないか。」










それから、僕の大切な人は何度も可愛いと言った。

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