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短編集2

第1章 傷跡

「今度、どこかへ遊びに行こうシロ。」



「どこか?」




「あぁ、美月も一緒に。」



「......うん....」











ベッドに横たわって、僕は後ろから抱きしめられている。










「最近、美月は家に帰ってこないがこの雨が止んだら3人でどこかに.....」




「じゃあ、早くやむといいね。」





「そうだな.....」









自分の後ろから静かな寝息が聞こえ、寝始めたのだということがわかる。












寝室には、世界に何もなくなったかのように雨音だけが響いていた。

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