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大日本色々歴史

第2章 茶々様(淀君)

真相が暴かれることを恐れた茶々様が大袈裟に悲しんでみせて秀吉をそそのかせた可能性もある。

なにせ茶々様にメロメロだった秀吉は茶々様の言うことなら何でも聞いたし、あんなに女好きだったのに茶々様をゲットしてからは他の女とはヤッていないほどの激愛ぶりだったから。

百人以上もの命を奪った報いか、その子供は幼くして亡くなってしまう。

秀吉の悲しみは凄まじく気が狂って朝鮮出兵などという暴挙にも出ている。

しかし、茶々様はまたまた子を宿した。
この二人目の子供こそ秀頼である。

秀頼の誕生を喜んだ秀吉は秀頼を溺愛する。

もう子はできぬと諦めて甥の秀次に関白を譲ったのだが秀頼に関白を継がせたいために邪魔になり、謀反の疑いをでっちあげて秀次と一族を死に追いやってしまう。

この頃の秀吉はもはやきちがいとしか言いようがない。

病気がちになり自分の命が残り少ないことを悟った秀吉は幼い秀頼を関白とし、重鎮たちにくれぐれも秀頼の補佐を頼むと言い残してこの世を去った。

もし秀頼が他の男との子供であったのなら茶々様の究極の復讐の完成だ。秀吉が生涯をかけて築きあげた関白の天下を根こそぎ奪い取ってしまったのだから・・。

だが秀吉の死後家康様は着々と勢力を拡大して実質家康様の天下になっていく。

茶々様にぞっこんだった石田三成は茶々様と秀頼に天下を捧げようと家康に戦いを挑む。
天下分け目の関ヶ原である。

もう一人茶々様にぞっこんだった強敵真田幸村を秀忠が食い止めたことや、小早川秀秋の裏切りもあって戦いは一日で終わる。

家康様に大敗北を喫した三成は茶々様への愛のために散っていった。

関ヶ原の後には江戸幕府も開き、将軍の座は秀忠に譲り、家康様は徳川の天下を磐石なものにしていく。

せっかく手に入れた天下を徳川に奪われてたまるか、何としても秀頼の天下を取り戻すのだと茶々様の抵抗も根強く続く。

二度の落城、家族を失うという悲劇の人生を思えば茶々様がそこまで秀頼の天下に固執するのも無理のないことである。

秀頼が多くのドラマに描かれるような頼りないマザコンくんだったら豊臣滅亡という最悪のシナリオは免れたかも知れない。

実際の秀頼は聡明で紳士的で正に関白に値する名将であったと言われている。

秀頼との会見の場でそれを感じた家康様は徳川天下を脅かす存在と恐れたという。

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