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teardrop

第6章 6滴

午後からの授業が始まる鐘が鳴る。

クラスメイト達が各々の席に座っていく中、藤沢は疲れた顔をしながら真紀と一緒に教室へ入ってきた。

午後からの授業も無事に済み、ホームルームを終えると透花は急いで帰り支度をして下駄箱へと向かった。

学校を出ると早足に駅へと歩いて行く。

『電車が来るまでに真紀達が来ちゃったらどうしよう』

放課後の呼び出しを怖れての行動だった。

電車がようやく着て、乗り込むと透花は一安心した。

マンションに帰りつくと祖母は仕事で留守なのはわかっていたが「ただいま」と声に出して言った。

制服を脱いでハンガーにかけると、それを見て一日を振り返る。

真紀を思い出して嫌悪感を感じたが、学校へ行けた事や一日を無事に過ごせた事の達成感に嬉しさを感じていた。

暫くすると、窓の外から聞き慣れたスクーターの音が聞こえる。

透花は窓から外を見下ろして「また!?…何なの?」と呟きながら下へと降りて行った。

藤沢を見て透花が言う。

「今日はちゃんと学校行ったのに…」

「おう…ちゃんと帰れたんだな」

藤沢はホームルームが終わった後、いつの間にか見当たらなくなった透花が気になって確認しに来ていた。

透花にとって、藤沢の行動はいつもよくわからない。

「さてと…用あるし、帰るわ。明日も学校来いよ」

そう言って藤沢は帰って行く。

『学校行っても来るじゃない…』

透花はそう思いながら藤沢の後ろ姿が見えなくなるまで見送っていた。

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