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teardrop

第6章 6滴

真紀と志穂はメイクを直しながら、話に夢中だった。

いつバレるかわからない緊張感と不安感でいっぱいの透花。

学校へ復帰してから真紀達に呼び出される事が無くなっていたため油断していた。

早々に素知らぬふりでトイレから出て行こうかと思ったりもするが、扉を開ける勇気が出ない。

恐怖心で少しづつ気分が悪くなっていく。

早く真紀達がトイレから去るのを祈り続ける透花だった。

だが、急に強い目眩がした。

ガタンッと音が響く。

真紀と志穂が音のした個室を見てると少ししてから扉が開き、透花が出てくる。

少し俯いたまま手を洗う透花を睨み付けるように冷たい視線で黙って見つめる真紀達。

すると「…ねえ?今の話、聞こえてたんだけど告白する気なの?」と透花が鏡越しに真紀を見て、聞いた。

「アンタに関係ないでしょ!何、盗み聞きしてんの?」

「盗み聞きしなくても聞こえるように話してたじゃない。そんな事より、告白しても誰かさんみたいにフラれちゃったりしないか心配にならない?」と笑いながら話す。

志穂は「はぁ!?誰の事言ってんだよ!?」と怒りを表す。

「…さぁ…誰かしら」

透花は真紀の方を向いて「驚いたわ。意外に、私と気が合うとこもあるのね」と言うと、囁くように告げる。

「藤沢陽斗…私も気に入ってるの」

フフッ…と笑うと真紀の横をすり抜けるようにトイレから出て行った。

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