テキストサイズ

teardrop

第7章 7滴

透花は彩からよく話しかけられるようになった。

彩から厨房の無愛想な男は新崎といって歳は二十代で昔は結構悪かったと聞かされる。

言われてみれば確かに新崎は怖そうに見えたが、仕事には真面目で透花はいろいろと教えてもらう事が多い。

料理の手際の良さを目にする事も多く、透花は影響を受けて、料理に興味を持ち出していた。

新崎はウエイトレス達の中の一人の女性と親しかった。

昔ながらの仲らしく、二人で懐かしそうによく昔の話をしていたりする。

その話の内容から、新崎は若い頃に学校を中退してフラフラしてたとこをオーナーに拾われて調理師になったと知った。


彩が透花を構うようになってから新崎は彩だけではなく、透花までクソガキと言うようになっている。

二人を呼び分ける時はカウンターを基準に彩を「そっちのクソガキ」と呼び、透花を「こっちのクソガキ」と呼んでいる。

透花は真面目に仕事をしているつもりだったが、自分までクソガキと呼ばれる事を少し理不尽に感じる。

それでも、新崎の料理や仕事に関しては凄いと思わされるばかりで、透花は密かに新崎を尊敬し始めていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ