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teardrop

第7章 7滴

そんな頃、松本は透花をまた心配して藤沢を連れて保健室を覗きに行ってた。

しかし、透花は保健室にいなかった。

付き合わされた藤沢はブツブツ文句を言ってたが、教室に戻ろうと階段を上っていると、松本は藤沢の袖を掴んで「シーッ」という仕草をする。

聞こえてくる女子のヒソヒソと話す声。

松本が声を潜めて藤沢に言う。

「前も、ここで同じようにトーカちゃんの事を聞いたんだ」

声や喋り方から、やっぱり真紀のグループの子達だった。

話の内容は藤沢と揉めて元気を無くした真紀を憐れんでいたり、透花の悪口を言っている。

松本は『え?藤沢と揉めた…?』と思いながら黙って静かに耳を傾けていた。

藤沢は急にダッと階段をかけ上がって行く。

藤沢はグループの子達の前に立つと「全部、聞こえてんだよ!テメェ等もまた余計な事しやがったらタダじゃ済まさねーぞ!」と脅す。

女子達が逃げて行く姿を見ながら藤沢は舌打ちをする。

「藤沢…真紀ちゃんと揉めたの?…ああ、だから最近、近付いて来なくなったのか」

藤沢は返答しない

「…てゆーか、何揉めたの?…まさか、トーカちゃんの事!?」

黙ったまま歩きだす藤沢の後を歩きながら、松本は色々と想像しながら「大丈夫かなぁ…」と言っていた。

途中で、成宮の教室に寄ると成宮はジュースを片手に持ったまま机に顔を伏せていた。

「ナリ、寝てんのか?」

成宮は顔をあげると「いや…ちょっと…」と言いながら少しボーッとしていた。

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