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teardrop

第7章 7滴

初めてのカラオケ屋に透花は少し緊張していた。

人前で歌った事なんてない透花は変なプレッシャーを抱く。

しかし、彩は歌うわけでもなく寛ぎながら自分の事を話し始めた。

彩は高校には行っておらず、一年くらい前にこの街に親と引っ越してきた。

だから、友達という友達がいない。

「だから透花、アヤの友達になってくんない?」

唐突な申し出に透花は戸惑う。

「もしかして…アヤとは友達になるの嫌?」

「いや、そうじゃないの…ただ私なんかが…」

「どうゆう意味?」

透花は自分にはちゃんとした友達がいなくて彩の友達になれる自信が無い事を正直に話す。

「何だ、そんな事か…アヤと同じじゃん」

透花が「えっ?同じ?」と言うと「だから、さっき言ったでしょ。アヤも友達いないんだって…似た者同士仲良くしようよ」

「…じゃあ…よろしくです。彩さん」

「…さん付け要らない!アヤって呼んでって最初に言ったでしょ。友達同士、名前で呼びあう方がいいじゃん。それに敬語も無しだよ」

不貞腐れ顔で言う彩。

透花は改めて「わかった…よろしくね、彩」と言うと彩はニカッと笑った。

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