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teardrop

第7章 7滴

カラオケ屋で色々とお喋りをしていた透花と彩。

透花は数日前に駅での事を思い出して今更ながらに彩に礼を言った。

「いや…礼なんか言われるほどの事、してないと思う…」

「でも…薬を飲む為にお茶買ってくれたし、あと…あの子からも…同じ学校の…」

「あーっ、そうだっ!…あれから、あの子に何かされてない?大丈夫?アヤが余計に煽っちゃったから気になってたんだ」

「今のとこは…」と言いながら考えた。

『そう言えば私、学校復帰してから特に何もされてないような…』

学校のトイレや廊下での事は透花の記憶に無い。

駅でも絡まれたが、記憶が一部抜けてる事にも気付いておらずず偶然、彩に助けられたと思っている。

真紀達も元々、学校では周りの目を気にして人前ではほとんど何もしてこなかった。

特に不審に思う事もなく、あまり真紀の事も考えたくないと思いながら過ごしてきた透花。

多少、変に感じる部分はあっても頭痛のある日は記憶が曖昧になったり忘れてしまってたりもする。

透花は未だに蓮葉の存在には全く気付いて無かった。

透花が話題を変えて彩に「彩の見た目がもっと年上に見えてた」と言うと「髪を染めたり、化粧をしてワザと大人っぽくみせてるんだよ」と彩は答えた。

親しみやすくて元気で明るくて面白い彩。

透花と彩は意外にも気が合っていた。

お喋りが楽しく、時間はあっと言う間に過ぎて帰路につく頃には二人の仲がグンと縮まっていた。

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