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teardrop

第3章 3滴

今まで夜遅い時間に外を出歩く事が今まで無かった透花。

時間的にも同級生と遭遇するなんて事は全く予想もしてない展開だ。

「何してんだ?今日、学校休んでただろ?」

藤沢の問いに黙ったままの透花。

松本は携帯で時間を確認しながら「それより…帰らないの?もうすぐ終電だよ」と言った。

それを聞いた他のクラスの男子達が急に焦り出す。

「マジで!?もう、そんな時間かよ?ヤベッ!帰らなきゃ!」

「俺も帰るわ!じゃーなー」

二人の男子は慌ただしく走り去った。

透花はそれを見て「…あ…じゃあ、私も行くね」と立ち去ろうとする。

背を向けて歩き出した透花を藤沢はすぐに引き止める。

「ちょっと待てって。そっち、駅じゃねーし…どこ行く気だよ?」

何処に行くも何も、行く先なんて決めて無い。

「そもそも、何でこんな時間にウロついてんだ…おかしいだろ」

自分の事を棚にあげて言う藤沢。

透花は本当の理由を言えるワケもなく、必死で言い訳を考える。

「あ…遊んでたら帰りが遅くなっちゃって…。今から帰っても親は寝てるから家に入れないし、適当に歩きながら朝まで時間潰そうかな……って…」

どう考えても苦しい言い訳だった。

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