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teardrop

第3章 3滴

透花自身、今のは無茶な話だったと感じた。

ところが、松本は信じきったのか驚いてる様子。

「エェッ!朝までって!?…いやいや、こんな時間だし、トーカちゃん女の子なんだから一人で歩くのは危ないよ」

透花は松本の反応に動揺するが、それを隠しながら作り笑いを浮かべて「大丈夫…気をつけるから…」と言った。

心配する松本は「家に電話して迎えにきてもらえないの?親も心配してるかもしれないよ。とりあえず連絡だけでもしてみたら?」と気にかける。

「…あ、うん…じゃあ、後で公衆電話見つけたら連絡してみる」

早くこの場から離れたいと透花は思った。

「携帯無いの?貸すよ!もし、迎えに来てくれそうなら、それまで一緒にいるし」

松本の親切心に透花は焦り出す。

「いや、そんなの悪いから…」

「大丈夫!気にしないでいいよ」

そんな気遣いが透花を追い込む

今の透花にとって、親に迎えに来てもらうとか連絡するだなんてとんでもない話だ。

これ以上、アレコレ嘘や誤魔化しも思い付かなくなっていた。

暫く透花と松本のやり取りの様子を見ていた藤沢は「本当は家出してきたんじゃねーの?」とポツリと言った。

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