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teardrop

第3章 3滴

「あの…松本君…」

透花は何気なく少し疑問に感じた事を聞いてみた。

「喧嘩しても、松本君のお母さんはご飯作ってくれるの?」

松本は当たり前のように答える。

「ん?そうだよ。だから家出しても母ちゃん今頃、飯作って待ってんだろーなーって思ったら腹が減ってきて結局、帰っちゃうんだよね」

「でも、松本君は家出するほど怒ってたんだよね?」

「うーん、そのハズなんだけどさ…腹減ったら今日の飯は何かな?って考えちゃうし…。気付けばいつの間にか怒ってたのも忘れて、飯食い終わってるって感じ」

藤沢は笑いながら「現金な奴…マツらしいぜっ!」と言った。

松本は藤沢に対して「えーっ!だってさぁ、マジで母ちゃんの飯、激ウマなんだぜ。俺、暫く母ちゃんの飯が食えなかったら絶対に禁断症状出る自信あるよ。藤沢も一度、食ってみろよ」と真剣な顔で言う。

「怖ぇよ、そんな麻薬飯…」

藤沢は少し引き気味な顔をしていた。

「麻薬飯って何だよ!このヤローッ!」

楽しそうに、ふざけ合ってる二人の姿を見ながら、少し笑みを浮かべた透花。

しかし、松本の話と自分の家庭環境を比べ出して少し困惑した。

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