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teardrop

第4章 4滴

夏休みに入ってすぐの頃。

藤沢と成宮の二人は夕暮れ時に、いつも寄るコンビニの前で暇を持て余してた。

松本と待ち合わせていて遊ぶ約束をしてはいるが、特に予定は無い。

藤沢は退屈さに「夏休みだってゆーのに何も予定がねーよ」と、つまらなさそうに成宮に言った。

「俺は秋の大会に向けて夏休みも部活ばっかだよ。陽斗も運動神経良いと思うし、何か部活やればいいじゃん」

「…嫌だね!面倒臭ぇ…あーあ、女とかいればなぁ…」

「じゃあ…彼女作れば?」

「簡単に言うな!馬鹿か?」

透花に告白して玉砕経験者である成宮は『確かに簡単ではない』と思って軽くへこむ。

「陽斗と同じクラスにいる真紀って子は?絶対に陽斗の事を好きだと思うけど…」

「俺のタイプじゃねーよ!あの女、すぐベタベタしてきてウザいっつーの」

「そー言えば陽斗のタイプって、どーゆう子か俺、知らないんだけど…」

成宮の言葉に藤沢自身も考える。

「俺のタイプ?…んな事、考えた事ねーよ。…ナリはどうなんだよ?望月の事はもういいのか?」

「い、今は予想以上に部活が大変で、それどころじゃないから…。は、陽斗はちょっとでも気になる子とかいないの?」

成宮は動揺しながら、話を藤沢に振り返した。

わかりやすい成宮の反応を見て、藤沢は「さぁな…いても、ナリには教えてやんねーよ」と素っ気なく言い返した。

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