テキストサイズ

捨て犬

第5章 気持ちいい?

俺は
ひとり風呂の中で
息を上げながら
エミの舌を探り続けていた

俺は
エミが微かに反応する場所を
見つけたかったんだ


けど
エミはなかなか反応しなくて
俺の方が
気持ちよくなって
軽くのぼせて
頭イカれそうになった時
エミが
少しだけ抵抗するように
俺のカラダを軽く押したんだ


「…どした?」


「・・・・・」


エミからの
返事は無い


「理由言えねぇなら…」

俺は
エミの頬を優しく撫でながら
もう一度
エミにキスをした

顎を抑えて
小さく開けた口に
舌先を突っ込み

エミの舌先を
舌先で舐め回す


するとまた
エミが
俺のカラダを押した


「なんだよ」


「・・・・」


エミは
俺のキスを避けるように
うつむいてしまった



なんだよ

嫌なのかよ…。


なんだか
やるせなくなって

エミが濡れないなら
ココにずっといても
仕方ねーなって思って


俺はもう
風呂から出ることにした



「セックスすんのや~めた。
もう風呂から出て
カレー食おうぜ」


「えっ…」


微かに
不安な顔をしたエミを
見ないふりして

俺はエミの手を引いて
風呂から出た



もちろん
風呂から出たら
エミを
バスタオルで拭いてやった


なんだろな

今まで
女に拭いてもらったことはあっても
女を拭いてやったことなんて
一度もなかったのに(苦笑)


俺がカラダをふいてやってる間
エミは
少し戸惑った顔をしてたな
それがなんだか可笑しくて
…もっと見たくて…

俺は
ヤツの着替えまで
手伝ってやった



この頃俺は
ヤツの
わずかな表情の動きが
少し読めるようになってたんだ


俺にしか
わかんねーくらいの
変化なんだけどさ。



着替えが終わると
俺は
カレーの入った鍋を
あっためた


「あっ…」


ヤツの作ったカレーは


鍋の底のが
焦げ付いていた




「ごめんね」


「次からは
底の方から時々混ぜなきゃだめだぞ」


「うん」


「そんな落ち込むなよ
まだ食ってないんだから
食ったら案外
うまいかもしんないぞ?」





「うん」








ストーリーメニュー

TOPTOPへ