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果てない空の向こう側【ARS】

第6章 五男・潤(美容師)

潤「今度、カットしてあげるよ。」


母「遠慮します。」


以前、母さんの髪のカットを失敗してから、母さんは決して俺にカットさせなくなった。


母「あの時、井川遥どころかハリセンボンのはるかになっちゃったじゃない。」


潤「あの時はごめんって!」


母さんとふたり、声をあげて笑った。


潤「そろそろいいよ。風呂行って頭洗ってきて。」


俺は時計を見て言った。


母「わかった。」


母さんは風呂に向かって歩き出したと思ったら、振り向いて言った。


母「じゃあ、次は藤原紀香みたいにしてもらおうかな。」


また芸能人か。


女って、みんな同じだな。


ちょっとおかしくなった。


潤「了解。俺が母さんを藤原紀香にしてやるよ。」


母「ははは…、楽しみだわ。」

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