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果てない空の向こう側【ARS】

第7章 ツバメ(和也)

和「あー、進まないや。」

平日の午後、俺は次の漫画のネームに取り掛かっていた。

鉛筆を投げ出しベッドに倒れこむと、玄関のインターホンが鳴った。

和「誰だろ? 智兄、誰か来たよ!」

俺は廊下に首を出して叫んだが、智兄は出かけてるようで返事がない。

俺は仕方なく自室を出て、玄関に向かった。

和「はーい!」

俺が玄関を開けると、学生服姿の知らない女の子が立っていた。

女の子「あの、五十嵐先生いますか?」

和「先生? うちに学校の先生なんていないけど?」

女の子は、俺の顔をジーッと見つめた。

女の子「あーっ! 五十嵐カズ先生!?」

女の子は、俺の顔を指さして叫んだ。

和「え? 俺?」

女の子「私、先生の漫画のファンなんです!」

女の子は、スクールバッグから俺のデビュー作が載った号の月刊ストームを取り出した。

ペラペラとページをめくると、出版社の創立パーティーの記事を開けた。

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