果てない空の向こう側【ARS】
第9章 ベトナムの空の下へ(翔)
村上「五十嵐くん、お帰りー!」
翔「ただいま。あー、疲れた!」
俺は、キッチンのテーブルに、鞄とキーホルダーを投げ出した。
翔「なかなか慣れないよ、ベトナムの蒸し暑さには。」
俺は、冷蔵庫からビールを取り出し、プルタブを引いた。
村「ほんま、かなわんな。で、今日の外回りどうやった?」
翔「成果無しだよ。」
あれからひと月後、俺と村上はベトナムに飛んだ。
社宅として借り上げられたアパートに二人で暮らしている。
村「いいよな、支店長は。一人だけ支店の近くのアパートで。俺らは毎日支店まで汗だくで歩いて通勤してるいうのにな。」
翔「しょうがないよ。支店長は落ち着いたら日本から家族を呼ぶらしいし。便利なところの方が安心だろ。」
村「五十嵐くんは、ほんま優等生やなあ。飯にするから、鞄のけてや。」
翔「お。」
俺は、テーブルに投げ出した鞄とキーホルダーを取った。
村「せやけど、そのキーホルダーやなんやねん。それ、スカイツリーのキャラクターやろ? 都民のくせして、どんだけ東京愛してんのや?」
村上は、お好み焼きをテーブルに並べた。
翔「うるせー、お前に関係ないだろ?」
村「それに、ワインのコルクまで付けて。五十嵐くん、キーホルダー買えへんくらい貧乏なんか?」
翔「ただいま。あー、疲れた!」
俺は、キッチンのテーブルに、鞄とキーホルダーを投げ出した。
翔「なかなか慣れないよ、ベトナムの蒸し暑さには。」
俺は、冷蔵庫からビールを取り出し、プルタブを引いた。
村「ほんま、かなわんな。で、今日の外回りどうやった?」
翔「成果無しだよ。」
あれからひと月後、俺と村上はベトナムに飛んだ。
社宅として借り上げられたアパートに二人で暮らしている。
村「いいよな、支店長は。一人だけ支店の近くのアパートで。俺らは毎日支店まで汗だくで歩いて通勤してるいうのにな。」
翔「しょうがないよ。支店長は落ち着いたら日本から家族を呼ぶらしいし。便利なところの方が安心だろ。」
村「五十嵐くんは、ほんま優等生やなあ。飯にするから、鞄のけてや。」
翔「お。」
俺は、テーブルに投げ出した鞄とキーホルダーを取った。
村「せやけど、そのキーホルダーやなんやねん。それ、スカイツリーのキャラクターやろ? 都民のくせして、どんだけ東京愛してんのや?」
村上は、お好み焼きをテーブルに並べた。
翔「うるせー、お前に関係ないだろ?」
村「それに、ワインのコルクまで付けて。五十嵐くん、キーホルダー買えへんくらい貧乏なんか?」