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果てない空の向こう側【ARS】

第3章 四男・和也(漫画家)

起きたらもう夜だった。


出版社から帰ると、昨夜の徹夜を埋めるように睡眠をむさぼった。


スマホに着信があって、国分さんからの留守電が入っていた。


国『月刊ストームに正式に掲載が決定しました。』


俺はあわてて国分さんに電話をかけ直して礼を言った。


その時にも、念を押されたのは、「あのこと」。


階下からは、兄貴たちの賑やかな声が聞こえた。


みんな、もう帰って来てんだな。


俺はのそのそと一階に下りた。


翔兄と潤は晩飯を食っていた。


今日は筑前煮だな。


智兄と雅兄と母さんはテレビを見ていた。

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