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果てない空の向こう側【ARS】

第4章 二男・翔(商社勤務)

翔「ただいま。あー疲れた。」


俺は帰宅すると洗面所で手を洗い、台所に向かった。


ダイニングテーブルの椅子にビジネスバッグを投げ出すと、ネクタイをゆるめ冷蔵庫を開けた。


冷蔵庫からビールを取り出すとプシュッとプルタブを引いて、立ったまま渇いた喉に流し込んだ。


翔「あー、うめぇ! 母さん、晩飯なに?」


母「あんた、先に着替えたら? カッターシャツに食べこぼさないでよ。」


母さんはそう言いながら、鍋から皿にぶり大根をうつした。


翔「大丈夫だって…。それより、大阪で行きたいところ決まった?」


母「そうね、あべのハルカスに行ってみたいわね。」


あべのハルカスは、大阪を代表する高層ビルで、中には百貨店や劇場がある。


そして、展望台も。


翔「却下。あべのハルカス却下。」


俺は即答した。

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