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果てない空の向こう側【ARS】

第4章 二男・翔(商社勤務)

俺は、来週の大阪の定例会議に母さんを連れて行くことにした。


会議は午後から数時間だけ。


普段は日帰りで行く会議だけど、今回は自費で宿泊して母さんと大阪観光することにした。


母「なんで駄目なのよ。あべのハルカス。」


翔「えっと…、方角が悪いんだよ。風水だよ、風水!」


俺は、ぶり大根の大根にかぶりついた。


母さんのぶり大根は醤油の味が立っていて、うまい。


母「翔、もしかしてまだ高所恐怖症が直ってないんじゃ…。」


俺は、飲んでいたビールを吹き出した。


翔「ば、馬鹿っ! そんなんじゃねぇよ! 高いところなら、スカイツリーでいいじゃん!」


母「じゃあ、スカイツリーなら連れて行ってくれるの?」


翔「いや、スカイツリーも方角が悪い…。」


俺は味噌汁をすすった。

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