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果てない空の向こう側【ARS】

第5章 三男・雅紀(中華料理店コック)

母「雅紀、午後から買い物に連れて行ってくれない?」


仕事が休みの日の昼飯の時、母さんが言った。


雅「いいけど、俺6時からミッチャンとデートだからそれまでに帰るよ。」


俺も母さんもシフト勤務だから、休日が重なることはまれだ。


今日は平日。偶然母さんと休みが合った。


母「それまでには終わるわよ。お米がないからマルフジヤまで連れて行って。」


智兄は年中家にいるが、免許を持っていないので運転はできない。


雅「いいよ。他には?」


母「ホームセンターにも寄って。換気扇のフィルターがほしいの。」


雅「おーけー。」


俺は昼飯を食べ終わると、食器をシンクに下げた。


雅「じゃあ車取ってくるから。」


俺はパーカーを引っかけて家を出た。

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