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果てない空の向こう側【ARS】

第5章 三男・雅紀(中華料理店コック)

母「雅紀、コーヒー注文するのって難しいね…。」


母さんは泣きそうな顔をしている。

母さんは、もっとオシャレなコーヒーを飲みたかったようだ。


でも、メニュー見てもわからなかったんだな…。


雅「いいよ、俺のと替えよ。」


俺は、キャラメルマキアートと本日のコーヒーを取り替えた。


母「雅紀、いいの!?」


母さんの顔がパッと明るくなった。


雅「いいよ、それ飲みなよ。」


俺は本日のコーヒーを飲んだ。


酸味が効いて美味しいコーヒーだった。


母さんはおそるおそるキャラメルマキアートを飲んだ。


母「甘いね! デザートみたいなコーヒーだね!」


雅「それ飲んだら帰るよ。デートに遅れちゃうから。」


母「わかったよ。」


テラス席に吹く風はさわやかでそよそよしていた。

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