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果てない空の向こう側【ARS】

第6章 五男・潤(美容師)

客「何よ、これ! こんなオバサンみたいな髪型頼んでないわよ!」


ブローの仕上がりに満足しなかったお客様が、怒鳴り出した。


客「私は米倉涼子みたいにしてって言ったのよ!全然違うじゃない!」


潤「え、だって無理でしょ? 髪質違うし。」


お客様の髪は固くて量が多く、しかもうねりがすごい。


とても女優のようなサラサラヘアは無理だろ。


客「な、何よ! あんたプロでしょ? 髪質なんかどうにかしなさいよ!」


潤「無茶言わないでくださいよ。ストレートパーマか縮毛矯正をされましたら、イメージに近づけるかと思いますが…。」


俺はお客様の希望に沿えるプランを提案した。


客「そうやって売りつけて儲けようって気なの!?」


なのに、なぜかお客様は大激怒してしまった。

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