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果てない空の向こう側【ARS】

第6章 五男・潤(美容師)

山「できあがりました。こんな感じでいかがでしょう。」


仕上がったスタイルは、米倉涼子とはいかないが先ほどよりいくらか近づいた感じで。


客「うん、まあまあね。」


お客様は鏡をのぞきこんでチェックしている。


山「女優の髪型をベースにお客様に似合うようアレンジしてみました。」


お客様は、合わせ鏡で後ろ姿も確認した。


客「そうね、これでいいわ。さっきの坊や、ちゃんと注意しといてね!」


山「ありがとうございました。またのご来店お待ちいたしております。」


お客様は、会計を済まし店を出ていった。


俺はホウキを片手にバックルームに戻った。


足元に置いてあったバケツを思いきり蹴った。


潤「くそっ!」


俺は本当のことを言っただけなのに、何であんな言われ方しなくちゃならないんだよ!

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