ディアブロ☆~共同生活約150日~
第13章 悩み
(何か言わなきゃ!)
『でも…この間の映画観たけどすごく良かったですよ!
シリアスな場面もちゃんと決まってたし…。
まだまだ若いからこれから
伸びる時期なんじゃないですか!?
これからたくさん経験積んで
そのまま一生懸命頑張っていれば
歌の仕事と同じくらい
好きになれるかもしれませんよ。』
「うん…。」
(あれ、なんか白々しかったかな?)
返事をしたまま、また奏太くんは少し黙った。
しかし次の沈黙を破ったのは奏太くんだった。
「ありがとう。陽菜ちゃん優しいね。」
『そんな…。』
「ごめんね。仕事の話陽菜ちゃんにしても困るよね。」
『いえ…。私アドバイスは出来ないけど
話聞くだけならいつでも大丈夫です。』
「ありがとう。」
『何かあったかい物でも飲んで
ゆっくりしますか?』
「うん、そうする。
紅茶飲みたいな。
陽菜ちゃんも一緒に飲もう。」
『はい♪』
私は2人分の紅茶を入れて
奏太くんの向かいに座った。