ディアブロ☆~共同生活約150日~
第20章 過労
―ピーポーピーポー…。
私は多田さんの言った通り
逞くんと一緒に救急車に乗った。
『逞くんっ!逞くんっ…。』
「落ち着いてください。
脈拍も安定していますし
命の心配はありません。」
『でも意識が…。』
「きっと過労が原因でしょう。」
救命士さんに私がなだめられ
病院へ到着した。
私が連絡するとすぐに
多田さんが病院に駆けつけた。
「須藤さん!神崎くんの様態は?」
『過労と睡眠不足で倒れたみたいです。
あと、さっき腹痛を訴えていたので
それも調べてもらったら胃腸炎だとか…。
2、3日入院したほうがいいそうです。』
「そう…。明日からも仕事があるけど
身体のことを考えてキャンセル
した方が良さそうね。
お疲れ様。
須藤さん、寮まで送るわ。」
『私…朝までここにいます。』
「でも…あなたが見ているのは
神崎くんだけじゃないのよ。」
『わかっています。
明日の朝までに逞くんが
起きなければ必ずみんなが
起きる前に帰りますから…。』
「わかったわ。
気をつけてね。
もし神崎くんの意識が戻ったら
連絡入れてくれる?」
『はい。お疲れ様でした。』
私は多田さんと分かれ
逞くんの眠る個室へ向かった。