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ディアブロ☆~共同生活約150日~

第20章 過労


―ガサッ。








『…え?』



「陽菜…ありがとう。」









私が慌てて荷物をまとめていると

ベッドから起き上がった逞くんの腕が

私の後ろから伸びて

そのまま抱えられた。









『…逞くん?』






「あっ…ごめん。

じゃあなっ。」



『あっ…はい。

今日みんなを見送ったら

荷物持って来ますね!

数日入院しなきゃならないみたいなので…。』



「わかった。」










私は何が起きたか理解する前に

逞くんの病室を出た。










(逞くん…何だったんだろう。

…すごくドキドキする。)








私は顔を火照らせながら病院を出て

多田さんに連絡をした。













―カチャ…。








私が静かに寮に戻ると

何も無かったように静かだった。








(朝食作らなくちゃ…。



…あ!鍵!)







逞くんに荷物を持って行くと言ったものの

部屋に鍵がかかっていることに気づき

そのことが気になってもやもやしながら

朝食作りに取りかかった。










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