ディアブロ☆~共同生活約150日~
第5章 藍沢琉斗―アイザワ リュウト―
家に戻ると、時計の針は
17時を指していた。
―ガチャ。
「…ただいま。」
『あれ…琉斗くん。
おかえりなさい。
予定より早かったですね!
連絡なかったからまだ
夕食のしたくしてませんでした。
今から急いで準備しますね。』
「あぁ…。」
(琉斗くんって口数少なくて
イマイチ何考えてるか
わからないんだよなぁ…。)
私は急いで夕食の準備を
始めるためキッチンに立った。
「陽菜ちゃん。」
するとすぐに部屋から
出てきた琉斗くんに
声をかけられた。
(…初めて琉斗くんに
名前呼ばれた。
今まで全然ちゃんと
話したことなかったから
気づかなかったけど
近くで実物見ると
綺麗な顔してる…。)
『は…はいっ。』
「ちょっと手伝ってほしい
ことあるんだけど。
俺の部屋来てくれない?」
『…?わかりました…。』
突然琉斗くんに話しかけられ
私は琉斗くんの部屋に
足を踏み入れた。
(メンバーの部屋入るの初めてだ…。
でも結構キチンとしてる。)
琉斗くんの部屋はシンプルに
ベッドとテレビにテーブル
と椅子が置いてあって
とてもすっきりとしていた。
『あの…何をお手伝いしたら
いいですか?』
「ちょっと…手貸して。」
『!?な…なに!?』
手を貸して
と言った琉斗くんは
私の両手を背中の
後ろで手錠のような
ものをかけた。