ディアブロ☆~共同生活約150日~
第7章 神崎逞―カンザキ タクマ―
「それと…お前に
言っときたいことがある。」
『え?な…なんですか?』
クリーニングから引き取った
洋服を開けて
畳んでいた私に
逞くんが突然そう言ってきた。
(まさか…4人との関係のことで
叱られる…?)
「俺は他のメンバーが
お前にどんなことしたか
全部わかってる。
…すまない。
リーダーの俺がちゃんと
してやれなくて。」
『そんな…逞くんの
せいじゃないです…』
「いや、俺にも責任はある。
まず面接の時の卑猥なことも
止められなかった。
今まで同じ理由で
何人も家政婦が辞めていった。
おばさんの家政婦
雇ったこともあったけど
水輝はその人にまで
手ぇ出した。
だから今回は高給料で
そういうのにも
耐えられる人選ぼう
って奏太が言って
こういうことになったんだ。
でも実際お前が来て
間違ってたって気づいた。」
『私…大丈夫です。
最初は何なんだろうって
思った時もありました。
でも、みんな根はいい人なんだ
ってわかってきたんです。
それに…みんなが特殊な
仕事をしていて
普通の人の何倍も
精神的に辛いんだろうな
っていうのも
理解してきてます。
だからサポートするだけの
私が、泣き言なんて
言えませんから。』