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A family is the best

第8章 助ける

雅紀side

今日は智にぃ達がいなくて、家には翔にぃと二人きり。

でも、翔にぃは僕のことまだ避けてて、僕も翔にぃも部屋にこもっている。

朝は大丈夫だった体調が、昼になるにつれて悪くなってきた。

雅「ゴホッゴホッ……うぅ……ゴホッゴホッ」

さっきから、咳が止まらない。

それに体が妙に寒い。

もう夏なのに。僕は、毛布をかぶり丸まってそのまま寝ようとした。

こんなときは寝るのが一番‼そう思ったから。

寝よう……寝よう……そう思ってもうまくいかず、体調はよくなるどころか悪くなり、どんどん苦しくなってくる。

ヤバイって思って、仕事中に悪いって思ったけど、頑張って智にぃに電話した。

プルルルルルル……プルルル

智「もしもし?」
 
雅「さと…にぃ?ゴホッゴホッ」

智「雅?どうしたの?」

智にぃは僕に優しく聞いてくる。でも、苦しくて苦しくて、もう限界だった僕は……

雅「たす…ゴホッ…け…ゴホッ…て……さ…とにっ……ゴホゴホッ」

そう言うと、からだの力が抜け、ベッドからスマホがおちた。

智「雅‼雅‼」

スマホから僕のことを呼ぶ智にぃの声がするけど、僕は胸に手を当てて、咳き込むことしか出来なかった。

そのまま、意識が遠くなりまぶたを閉じた。

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