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隣人は狼系男子っ!
第1章 だって!ずっと好きだったんだもん!
悲しくないといったら嘘になる。
でも、今はそれ以上に何も考えることができなかった。
「……ねぇ。なんでこんなことになっちゃったの」
自分の部屋のベッドでうずくまりながら、ひとりごちる。
片手に握られたスマホをぼーっとしながらいじり、光太と一緒に撮った写真やLINEのやりとりを見返す。
そこには楽しかった思い出やラブラブな二人が活き活きと息づいていて、もう終わってしまった恋愛という実感がわかない。
――セックスさせてくれないんだったらお前と一緒にいる意味ねぇし。
けど、この言葉を思い出すと、LINE上のやりとりはやっぱり過去のできごとで、やっぱり自分は光太に振られたんだと認めざるを得なくなる。
「最悪な卒業式になっちゃったな……」
もともと卒業後、ひなのは東京の大学、光太は地元の大学に進学が決まっていたから、遠距離恋愛を覚悟しなくてはいけなかった。
ここと東京は電車で三時間半。
会えない距離ではないが、今のように頻繁に会うことは時間的にも学生の懐事情においても厳しい状況であるのは明白だった。
だけどひなのは、たとえ会う頻度が減ったとしても、光太とうまくやっていけると思っていた。
自分は光太のことが大好きだし、光太も遠距離恋愛であってもひなののことをずっと好きでいてくれる……なんて都合よく考えていた。
でも現実はそんなに甘くはなかった。
でも、今はそれ以上に何も考えることができなかった。
「……ねぇ。なんでこんなことになっちゃったの」
自分の部屋のベッドでうずくまりながら、ひとりごちる。
片手に握られたスマホをぼーっとしながらいじり、光太と一緒に撮った写真やLINEのやりとりを見返す。
そこには楽しかった思い出やラブラブな二人が活き活きと息づいていて、もう終わってしまった恋愛という実感がわかない。
――セックスさせてくれないんだったらお前と一緒にいる意味ねぇし。
けど、この言葉を思い出すと、LINE上のやりとりはやっぱり過去のできごとで、やっぱり自分は光太に振られたんだと認めざるを得なくなる。
「最悪な卒業式になっちゃったな……」
もともと卒業後、ひなのは東京の大学、光太は地元の大学に進学が決まっていたから、遠距離恋愛を覚悟しなくてはいけなかった。
ここと東京は電車で三時間半。
会えない距離ではないが、今のように頻繁に会うことは時間的にも学生の懐事情においても厳しい状況であるのは明白だった。
だけどひなのは、たとえ会う頻度が減ったとしても、光太とうまくやっていけると思っていた。
自分は光太のことが大好きだし、光太も遠距離恋愛であってもひなののことをずっと好きでいてくれる……なんて都合よく考えていた。
でも現実はそんなに甘くはなかった。
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