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隣人は狼系男子っ!

第1章 だって!ずっと好きだったんだもん!

今思い返せば、遠距離恋愛になるという話を光太にふったとき、彼はあまり良い反応をしめしていなかった。

その時は、離れ離れになるのが辛くてそんな態度だったのかな? と、自分に都合よく解釈していた。

光太の反応の悪さは、もちろん遠距離恋愛をするのがめんどくさいという理由だけではなかった。

ひなのだけが東京に進学するという、お門違いな嫉妬も含まれていたが、ひなのには知る由もなかった。


彼の反応の悪さを改めて振り返ると、他にも思い当たるふしがあった。


――んん……?

そういえば他にもなんかあったぞ……――


友達が以前、こんなことを言ってたこともあった。

「光太君と上手くいってる? 彼、なんか遊んでるって噂あるけど……大丈夫?」

この時、ひなのは光太とラブラブだと信じて疑わなかったし、恋は盲目を地で行っていたので友達の忠告に聞く耳を持たなかった。

「もちろん光太君とは上手くいってるよ! 超ラブラブで幸せ!」

こんな具合で、脳天気に友達からの忠告をかわしていたため、そのうち誰も忠告をしなくなっていた。

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