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隣人は狼系男子っ!

第1章 だって!ずっと好きだったんだもん!

ひとしきり泣いたあと、妙に頭がすっきりして、

――ってか待って、わたしとは体目的のつきあいだったの?

彼女ってか……まさかセフレってやつ?

そういえばほとんどデートに連れて行ってくれなくて、お家でエッチばっかだったし……!――


悲しみを通り越し、光太に対しての怒りがふつふつと湧いてきた。

恋の魔法が溶けた瞬間だ。

もうこうなったら、東京でもっといい恋するしかない!

暴走して周りが見えなくなるのが玉に瑕だが、こうして立ち直りも早く前向きなところはひなの長所であった。

嫌なことはとっとと忘れて新しい恋をしようと意気込んだひなのは、居ても立ってもいられず、自転車にまたがりいつもの場所へと走った。

暦の上では春だが、3月のこの時期の風はまだ冷たい。

けど泣きはらして火照った顔には心地よく、まるでひなのを慰めてくれているようだった。

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