方位磁石の指す方向。
第7章 scene 6
されるがままで、
なにが起こってるかわからなくて。
「はっ…ぁ、」
自分から出る、
自分でも初めて聞く声と、
「二宮、可愛い…」
初めて聞く、
翔さんのこんなに優しくて低くて甘い声。
それのせいで
集中なんてできるわけもなく。
ただ、声を抑えることしかできなかった。
キスさえもうまくできなくて
舌を吸い上げられる度に、
体が跳ねた。
「ぁ、あっ。んぁっ…」
どうしようもなく、
反応している自身。
「二宮って、濡れやすいんだね…」
「んな、ことっ…ば、バカっ…」
「やーらしいんだぁ」
嬉しそうにニヤニヤ笑いつつ、
右手で俺自身を包み込む。
「ひゃ、ぁあっ、…だめっ…翔さんっ…」
なんて言っても、
手の動きは止まることなく。
俺は為す術もなく
呆気なく持っていかれた。
俺の呼吸が整うまで待ってくれてる翔さん。
そんな優しい姿にも
いちいちきゅんとしてしまう。
今度は俺が…そう思って、
翔さんのズボンを下ろした。
「ちょ、二宮っ…俺のは、いいからっ…」
「やだ…俺ばっかりされて、
ずるい、でしょ…」
出てきた翔さん自身は、
俺のなんかと比べものにならないほど
大きく膨れていて。
初めて人のを見たからか、
どうしようもなく興奮していた。