方位磁石の指す方向。
第10章 scene 9
二宮side
恥ずかしいのに、
バカみたいに感じちゃってる。
いつもひとりでするときより、
ずっとずっと気持ちいい。
口から出る甘い声も、
変な風に腰をくねらせるのも、
全部全部、止められない。
「…可愛いよ。」
手馴れた感じで、
進めていく翔さん。
寂しくなった。
俺の知らないところで、
もしかしたら…って。
そう思ったら、
今度は涙が溢れてきて。
「っえ!?…二宮っ…?」
「っ…ごめん、ちがうっ…」
…怖い。
俺だけの翔さんにしたいのに、
どうしてもならない。
わかってるのに、
心が欲しがってしまう。
「ごめっ…ちが、からっ。」
「…ごめん、先走りすぎて…」
違う、と首を振ると、
何を言わずにただ抱き締めてくれる。
俺、めっちゃ面倒臭いヤツなのに、
どうしてこうも
優しくしてくれるんだろう。
付き合ってくれてるんだろう。
「ごめ、…なんか…
手馴れてる、から…」
思ったことをぶつけてみたら、
翔さんはぶはっと吹いて。
それから少し、気まずそうに
俺から目を逸らして。
…やっぱり、……
「…練習、してた…。」
「……え?…れん、しゅー…?」
わけがわからない。
急に何を言い出すんだ。
「…その、二宮といつ、
こういうことするか
わかんなかったから…。
練習、してました…
ごめん、心配、させて…」
…なん、だ。
…やっぱり俺の、勘違い。
よかった。
恥ずかしいのに、
バカみたいに感じちゃってる。
いつもひとりでするときより、
ずっとずっと気持ちいい。
口から出る甘い声も、
変な風に腰をくねらせるのも、
全部全部、止められない。
「…可愛いよ。」
手馴れた感じで、
進めていく翔さん。
寂しくなった。
俺の知らないところで、
もしかしたら…って。
そう思ったら、
今度は涙が溢れてきて。
「っえ!?…二宮っ…?」
「っ…ごめん、ちがうっ…」
…怖い。
俺だけの翔さんにしたいのに、
どうしてもならない。
わかってるのに、
心が欲しがってしまう。
「ごめっ…ちが、からっ。」
「…ごめん、先走りすぎて…」
違う、と首を振ると、
何を言わずにただ抱き締めてくれる。
俺、めっちゃ面倒臭いヤツなのに、
どうしてこうも
優しくしてくれるんだろう。
付き合ってくれてるんだろう。
「ごめ、…なんか…
手馴れてる、から…」
思ったことをぶつけてみたら、
翔さんはぶはっと吹いて。
それから少し、気まずそうに
俺から目を逸らして。
…やっぱり、……
「…練習、してた…。」
「……え?…れん、しゅー…?」
わけがわからない。
急に何を言い出すんだ。
「…その、二宮といつ、
こういうことするか
わかんなかったから…。
練習、してました…
ごめん、心配、させて…」
…なん、だ。
…やっぱり俺の、勘違い。
よかった。