方位磁石の指す方向。
第4章 scene 4
櫻井side
「…二宮…」
…あー、もう本当俺ダメだ。
ああいう話、本当に弱い。
(…今日も、
連絡入れてもいいんかな…)
…智くん聞くのが
手っ取り早いか。
だって、ほら。
そんなに頻繁にすると
ウザいって人もいるじゃん。
だからほどほどにね?うん。
「櫻井!」
「へ?」
「へ?じゃない!
さっきから何回も
呼んでるじゃないか!
なんだ?色恋か?」
「ええっ、違います違います!
そんなんじゃないですよー!」
「…くれぐれも
気を付けるように。
もう受験は始まってるんだからな。」
高2から受験とか、
そんなの考えてないで
もっと気楽に過ごせばいいのによ。
…ちょっと、というか
かなり面倒だ。
「…あー、疲れた。」
やっぱり数学は苦手だ。
あんな暗号みたいなの、
誰が解けるんだよ。
頭おかしいだろ。あんなん。
誰だよ。あんな問題作ったの。
「しょうちゃぁあん!」
「うるせーっ」
「ひどいっ!」
智くんが俺たちの
やり取りを見て、笑ってる。
…あ。
そうか。
智くんのこと、
なんか可愛いって
思わなくなったかも。
ほら、二宮が可愛いから…。
智くんのことを可愛いなんて
言ったら怒られる。
ていうか、
それも承知の上で
付き合い始めたんだけど。
最近、智くんのことを
好きだなって思う事は
まずなくなった。
…失礼だけど。
そりゃ、仲間としては
好きだけど。
やっぱりこれは、
仲間としての、で。
多分今までのは
錯覚だったんだろうなって思う。
だって本当に、
それくらい。
不思議だけど気持ちが消えた。
炭酸が抜けたジュースみたいに。
「…二宮…」
…あー、もう本当俺ダメだ。
ああいう話、本当に弱い。
(…今日も、
連絡入れてもいいんかな…)
…智くん聞くのが
手っ取り早いか。
だって、ほら。
そんなに頻繁にすると
ウザいって人もいるじゃん。
だからほどほどにね?うん。
「櫻井!」
「へ?」
「へ?じゃない!
さっきから何回も
呼んでるじゃないか!
なんだ?色恋か?」
「ええっ、違います違います!
そんなんじゃないですよー!」
「…くれぐれも
気を付けるように。
もう受験は始まってるんだからな。」
高2から受験とか、
そんなの考えてないで
もっと気楽に過ごせばいいのによ。
…ちょっと、というか
かなり面倒だ。
「…あー、疲れた。」
やっぱり数学は苦手だ。
あんな暗号みたいなの、
誰が解けるんだよ。
頭おかしいだろ。あんなん。
誰だよ。あんな問題作ったの。
「しょうちゃぁあん!」
「うるせーっ」
「ひどいっ!」
智くんが俺たちの
やり取りを見て、笑ってる。
…あ。
そうか。
智くんのこと、
なんか可愛いって
思わなくなったかも。
ほら、二宮が可愛いから…。
智くんのことを可愛いなんて
言ったら怒られる。
ていうか、
それも承知の上で
付き合い始めたんだけど。
最近、智くんのことを
好きだなって思う事は
まずなくなった。
…失礼だけど。
そりゃ、仲間としては
好きだけど。
やっぱりこれは、
仲間としての、で。
多分今までのは
錯覚だったんだろうなって思う。
だって本当に、
それくらい。
不思議だけど気持ちが消えた。
炭酸が抜けたジュースみたいに。