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方位磁石の指す方向。

第5章 scene 5






「うわぁ、すげぇ。

あ、あれ、翔さんじゃない?」

「ふわぁ〜」


大きな欠伸した智が
俺を見ていう。

「どんだけ翔ちゃん
好きなんだよ。お前は。

嫁かよ。」

「なっ、よ、嫁!?」


嫁、翔さんの嫁…

考えただけで、
顔が熱くなる。


「お前ほんとわかりやすいな〜笑
顔に出やすいっつーの?」

「っ…知らないし
智だって…相葉さんといる時
いつもニヤニヤしてんじゃん!」

「はっ!?
し、してねえしっ!」


こんな会話も、
智とだと楽しくて。

もちろん他の人でも
楽しいんだろうけど、
身内っていうすごい近い存在の人と
するのが楽しいんだよな…


「ほら、翔ちゃんの活躍見てな。
カッコいいから。

あ!ほら!」
「あーうるさいっ!」


耳をふさいで智を睨む。


「…あ、」

「なんだよ」

「…俺携帯置いてきたじゃん!
翔さんのこと撮れない!!」

「…アホかよ」


あきれたように
溜め息をつく智。

いやだって、いらないかな、って。


試合に集中したかったから…

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