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おもちゃのCHU-CHU-CHU★(坂内龍弥 ルート)

第3章 シーツの海に溺れて


 互いに唾液を混ぜ合わせ、交換する。人が行う口付けと言う行為には、愛情の確認のみならず、唾液から相手の遺伝子情報を交換し、分析しているのだとか。キスの相性で、相手の遺伝子と自分の遺伝子の相性を判断していると言う事だろうか。

 そう言った意味で、彼女との相性はいいと僕は思う。彼女もそう思ってくれているのだろうか。恐らく思ってくれているのだろう。先程から夢中で僕の口付に応えてくれているから。

 「可愛いな……」

 唇を離した瞬間、思わず心の声が言葉となって唇から零れる。随分と年下の彼女を、可愛いと言うけれど、時折見せる艶っぽさには、僕の方が少年の様にドキドキさせられる事もある。

 「龍弥さん……。アタシを食べて下さい……」

 そう言って彼女が身を起こし、二つの膨らみを僕の目の前に差し出す。ほら。そんなところにも、僕はドキドキとしてしまうんだ。これじゃあ、どちらが年上だか、分からないな。

 差し出された胸の先は、既にピンと尖っていて僕を誘惑する。僕はそれには直ぐに触れず、ゆっくりと可愛らしい胸の膨らみを押し揉み、彼女の肌の感触を掌で味わう。

 「ああ……。そこじゃなくて……」

 彼女は溜息を零しながら、焦れた様に僕の上で腰をもじもじさせた。僕は、「どこを触って欲しいの? ちゃんと言ってご覧?」と、少し意地悪な事を口にする。きっと彼女は照れながらも、言葉にするだろう。初めの頃は、自分の心の中など、決して口にしなかった彼女だけれど。

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