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上エッチ新幹線

第22章 財前浩平の事情②

返事はしなかった。

いや……出来なかった。

俺が朋美にしてきたことを
そっくりそのまま返されただけの話だ。

……そう割り切れればどれほど楽か。

菜々子は黙って列車を降りる。

俺はやっとの想いで服に着替えた。

菜々子を抱く気には到底なれずにいた。

朋美の淫らな光景が頭から離れず
否応なしに押し迫ってくるようだった。

「よっこらしょ」

起き上がる度にいちいち
こんな言葉を口にするようになった。

まだ40歳手前だというのに。

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