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異世界での出来事

第7章 つくるぞ!カントリーパークを

冷や汗をかきながらようやく家にたどり着く。

奥様方は俺を見て安心したよう顔をする。

「ただいま!」「おかえり!」

単なる挨拶だが、大勢と交わす挨拶はどこか懐かしい。

早速、ミックスジュースに取り掛かる。

りんごをナイフで剥き、バナナを剥いて小さく切る。

牛乳を出したところで気が付いた。

攪拌器、もとい、ミキサーが無いことに。

全部の具材を桶に入れ、戦利品の蜂蜜を少々入れる。

桶に蓋をして、中身が飛び出さないよう固く蓋をしたところで

ワルサーを出す。

撃っても傷1つなく退治できるので、有効だと考えた。

桶に向かって20%の出力で撃ってみる。

蓋を開けると、まだ少し具材が目に見える形で残っている。

もう一度蓋を閉めて出力10%で撃つ。

今度はうまくできた。

竹のコップに全員分のミックスジュースを注ぎ、全員に配る。

10時の休憩に間に合った。

「いただきます!」声を揃えて、人生初のミックスジュースを堪能する人たち。

最初は顔を見合って恐る恐る少し味わったが、なんともいえない美味しさに、舌鼓をうった。

喉を潤すだけでなく、食べ物も少ないと聞いたので

りんごにぶどう、バナナも出しての大判振る舞いだった。

休憩をしながら、俺のとってきた肉を見て安心しているようだった。

どれだけ信用されてないんだ!

魔物から村を助けたし、病人も治し、収入源まで提供しているのに。

「俺は村の人から嫌われているんですかね?」

「............」

「やはり。」

「いや、そうじゃなくて......」

「いくら請求されるのか怖いんです。」

「なぜ請求するの?俺が?」

「村を襲った魔物退治代に、毎日配っている水の代金

そんなのこの村のお金全部集めても足りないんです。」

「それに、青年がいる家のもんは、いつ復讐されるのかって毎日恐がって生活しています。」

「俺って、そんなに恐れられてたんだ。ショック。」

「............」

「俺は、魔物退治のお金はいらないし、水はただ配っているだけだし、青年の家を復讐もしない。自分から喧嘩はしないが売られた喧嘩は買います。」

「魔物退治の時も、売られた喧嘩でしたから買いました。」

「拳でしか判らん人には拳で。話で判る人には対話で。」

それでいいんじゃないかなぁ!

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