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異世界での出来事

第7章 つくるぞ!カントリーパークを

10時の休憩も終わって、耕された畑に種を撒く。

列ごとに、キャベツ・白菜・人参・ほうれん草・大豆・
大根・トウモロコシ・ナス・キュウリ・トマト。

種を植えたら水やりして。畑を眺めると半分ぐらい耕されていた。

恐るべし、異世界人。

後の半分は麦にしよう。出来れば米も食べたいが種籾がない。

水がないから稲作は出来ないか!

「お昼ですよ~」と、可愛い声が合唱している。

子ども達のかけ声でお昼ご飯にする。

メニューは、スープとパン。果物。

スープに葉っぱが入っている。

ラーシアが森から食べられる草や葉を採ってきてくれるので助かる。

草は正直、判らん。

魚も食べたいが、水のある川がない。

川がないから水鳥や鴨もいないだろう。

そう結論付けて、子どもたちの書いた絵を見る。

もちろん、キャンパスは大地だ!

子どもたちが沢山いて楽しく遊んでいる絵。

太陽の横に魚?羽が生えている魚?

トビウオ?海が近いのか?

近くにいたおばさんに聞いた。

「知らないの?トビウオだよ。」

「海は近いの?」

「えっ!海?3ヶ月ぐらい歩いたら着くらしいが見たことないわ。」

「えっ、でもトビウオでしょ?」

笑いながら天を指さす。

「飛んでる魚だよ。昔は川に居たらしいが、水が無くなったんで空飛んでるんだってよ。昔話さ。美味しいらしいが食べたことないね。誰も取れないよ。早い逃げ足だからね。」

やっぱりいたんだ。魚。

流石、異世界。期待を裏切らない。常識の壁が崩れていく。

「トビウオ見たいの?呼んでこようか?」

「呼ぶ?う、うん。呼んできて。」

子どもたちでなんだか相談している。

「先生。ザル貸してください。」

「はい。どうぞ。」

ザルチームと荒野チームに分かれたみたいだ。

荒野チームは草のツルを束ねている。

ザルチームは遠くてよく見えないが、虫を探しているのかな?

チームが合流して家の方に向かい。

こっちに走ってきた。

すると上空に鳥の群れ?

ガンを出して構える。

近づくにつれ、トビウオだと判った。

2丁で撃つがきりが無い。

大群が頭の上を過ぎ去っていった。

魚を拾いに子どもたちの所へ。

子どもたちは初めて近くで見るトビウオ。

まだ息して飛び跳ねているトビウオを木の棒で突っついていた。

「全部拾って帰ろう!大漁だ!」

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