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天気予報の恋人

第9章 chapter 9


一瞬、何が起きたか分からなかった


でもすぐに、された事を理解して

「な…っ、まーくん!!」

俺は顔が真っ赤になってしまって



「余計な事、考えるな」

だけどまーくんは、真剣な目をしてそれだけを言うと

顔を前に向けてしまった


俺も何も言えずに車を降りる

気恥ずかしくて、無言のままドアを閉めた



だって

キスしたのって

あの日以来、なんだよ?



気持ちが通じたんだから、あの後も当たり前にすると思ってたのに

まーくんは、手を繋いだり抱き締めてはくれるけど

キスはもちろん、…その先も何もなくて



知識だけは、嫌でも頭に入るから

俺だってどこかで待ってるのに


何度もそんな雰囲気になったけど、まーくんは何もしてこなかった



俺がまだ、コドモだから?

もっと大人にならないと、ダメなの?



でも、それならさっきの不意討ちのキスは?


俺だってさ

…そう言う、年頃なんだよ?





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