天気予報の恋人
第10章 chapter 10
「おかえりー。腹減っただろ?」
玄関を開けたら、リビングのドアから先生が顔を覗かせた
「減ってるよー!」
まーくんが、わざとお腹を抑えるフリをする
「手ぇ洗っておいで、…ご飯出来てるから」
「「はーい」」
声が揃って、思わず顔を見合わせて
…二人で肩を竦めて笑った
「ほら、冷たい水で洗いな」
まーくんが、先に譲ってくれて
言われるままに蛇口から出る水で、バシャバシャと顔を洗った
冷たい水が気持ちいい
何回も繰り返してたら
「いつまで洗ってんの」
まーくんが呆れ気味に笑って、背中をポンポンと叩いた
「だって気持ちいんだもん…」
そうは言っても、差し出されたタオルを素直に来る受け取って顔を拭く
改めて明るい所の鏡で顔を見て…
「すぐには退かないよ」
俺が言いたい事なんて分かってるように、絞った冷たいタオルを渡してくれた
「冷やしな」
場所を交代して、まーくんも顔を洗う
後ろに下がって、渡してくれたタオルで目を覆って
まーくんが終わるのを待っていた