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天気予報の恋人

第12章 chapter 12


「かず……」

「怖い…まーく、…こわ…っ」

目尻に涙をいっぱい溜めたかずが、震えていた

まだ胸だけなのに、これだと
…先に進めるのは無理だと思う

「かず…大丈夫、落ち着いて」

俺はかずの体を抱き締めた
髪を撫でて、その顔を見つめる

そして、安心させるように

おでこに、頬に、唇に
…触れるだけのキスを送った


「ちが…ごめんなさい、まーくん…っ」

かずが俺にしがみつく
首に腕を絡めて、肩に顔を埋める

「かず?…やめよ、無理しなくていいから」

少し浮いた背中を優しく叩いて、あやすように囁いたら

ますますギュッとしがみついてくるかず

「やめないで…!」

震える声が肩でくぐもって聞こえてきた


「怖いのを、我慢しなくていいんだよ?

…俺は、かずを怖がらせてまで

抱きたく…ない」


嘘、ー…本当は抱きたい

泣いても、怖がっても…かずが欲しい

だけど


それは出来ないし、してはいけない事



「まーくんだって…!」

ゆっくり体を離そうとしたら

突然かずが
…強い眼差しを俺に向けた

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